Vol.64

長毛猫さんの毛玉処理の方法。

猫さんの暮らし
日頃、丁寧にブラッシングをしているつもりでも、できてしまうのが長毛猫さんの毛玉です。

特に、一般的に「換毛期」と言われる 春と秋には、いつもよりも丁寧に、ブラッシングをしてあげたいところです。

換毛期には、腸も猫さん自身が行う毛づくろいだけでは、到底、抜け毛を処理することはできません。

仮にできたとしても、それはそれで、毛の固まりを吐き出す回数が増えて、猫さんもたいへん。
さて。
換毛期ではない今、何故、そんな話?ということになるわけですが・・・。

おそらく。
秋の換毛期の際のブラッシングが不足していて、抜け毛が除ききれず、結果、それらの毛が固まりになってしまい、ぽこぽこと毛玉をつけている長毛猫さん、案外多い、と感じているのです。

毛玉が出来やすいのは、しっぽの付け根や手足の付け根のよう。

体表の毛に比べると、細くて柔らかい毛が集まっていることや、歩くことによって擦れることを考えあわせると、ここに毛玉が出来やすいのは、 仕方のないことなのかもしれません。

また、「いい子、いい子」なんて言いながら撫で撫でしてしまう耳の後ろも、毛玉の出来やすい箇所と言えます。

毛玉が出来ていることに気が付いたらすぐに、その毛玉を取り除いてあげましょう。

毛がからまっている、という程度なら、丁寧に、やさしくブラシを入れて、毛をほぐしてあげればいいのですが、ブラシを入れた程度では、どうにもならない状態になってしまった場合には、思い切って、その毛玉を切ってしまうのがおすすめです。

毛はすぐに伸びますのでね^^

大切なのは、切り方。

猫さんの皮膚はとても柔らかくてのびるため、毛玉を根元から切ろうとすると、誤って皮膚を切ってしまい、キャー!大惨事!ということにもなりかねません。

毛玉を切るには、慎重さと根気が必要です。

いっぺんに切ろうとはせず、まずは、毛先のほうから徐々に、というのが、重要なポイントになります。

毛の固まりを手で固定し、皮膚に垂直になるようなイメージで、毛の先に十字にはさみを入れます。

はさみを入れたら、 毛先から、その固まりを手でほぐしていきましょう。

手でほぐした後、ブラシを入れ、さらにその固まりをといてあげればOKです。

それでもまだ固まりがとけない、という場合には、さらに慎重にはさみを入れて…を繰り返します。

決して決して、皮膚にはさみが入らないよう、十分に十分に、注意してください。

小さな毛玉でも、放置すると、そこにまわりの毛がからみつき、毛玉はあっという間に大きくなります。

毛玉が全身に及んでしまうと、カチカチのよろいをまとった猫さんになってしまうのは、もう、時間の問題。

気が付いたらすぐ取り除く!が、何よりも大切です。

大きくなってしまった毛玉を、何とかブラシでときほぐそうとすると、ブラシが、毛の固まりを引っ張ることになります。

つまり、これは、猫さんの皮膚が引っ張られるということ。

皮膚を無理矢理引っ張られれば、猫さんの痛みは相当のものでしょう。

無理に引っ張ることを繰り返すことにより、毛玉のできた部分の毛が抜けてしまい、結果、その部分がはげてしまうことにもなりかねません。

そう!まるで『いなばの白うさぎ』状態です。

無理に毛を抜かれた、赤い皮膚をみるのは、何とも痛々しくて、つらいものです。

やはり、早めの対策がいちばんですね。

手に負えないくらい大きな毛玉になってしまったら、無理をせず、プロにおまかせして、いったん、全部の毛を刈ってもらうというのもひとつの方法です。

毛玉に覆われた状態で過ごすより、すっきり丸刈り!というほうが、猫さんにとっても気持ちのいいことかもしれません。

※冬場に丸刈りにする場合、猫さんが寒くないよう、室温の調整には十分気を配ってあげてください。

毛玉に覆われた皮膚は、皮膚病を引き起こしかねませんし、歩きにくい等、日常の生活の中でも、ストレスが生じるでしょう。

日頃のブラッシングで、毛玉ができるのは、ある程度防げるものです。

それでも出来てしまった場合には、なるべく小さいうちに除去することで、長毛猫さんの快適生活は守ってあげられるはず。

猫さんの心の健康のためにも、毛玉は出来ないよう、努力してあげたいものです。



■福猫本舗
猫さんの食と快適暮らしのアドバイザー
ペット食育協会・ペット食育上級指導士 鈴木美由起






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