Vol.38
器に、キャットフードのつぎ足し、していませんか?
ごはんを少しずつちょこちょこと、何度にも分けて食べるのは、一般的に言われる、猫さん独特の食性。
フードを一気に食べず、日に何度も「カリカリ」と小気味の良い音をたてて食べている猫さんの姿を見て、
猫さんが、好きな時に、好きなだけ、ごはんを食べられるように・・・、という優しいお気持ちから、常に、フードをつぎ足しして、
器をフードでいっぱいにしてあげている、という方、いらっしゃるのではないでしょうか。
一見、優しそうな、このフードのつぎ足し。
実は、いろいろな点から、要注意なのです。
フードをつぎ足している、ということは、器を洗う回数が少ない、ということに つながりかねません。
これは、衛生的に望ましい状態でないことは、言うまでもないこと。
また、つぎ足したフードの下には、時間が経過したフードがあることも、決して望ましいことではありません。
時間が経過したフードは、酸化が進んでいるでしょう。
さらには、 猫さんがフードを食べる際、口には入らなかったけれど、唾液がついて、ぬれてしまったというフードがあるかもしれません。
あるいは、 いったん口に入ったものの、猫さんがかじったフードのかけらが、器の中に落ちてしまうこともあります。
これらの、ぬれた粒は、器に残っている粒もしめらせてしまうため、カビの発生の原因にもなりかねません。
また、残された粒に、猫さん自身の口内細菌が付着することで、フードには、細菌が、みるみるうちに増えてしまうでしょう。
もしかしたら、猫さんのため、と思ってやっているフードのつぎ足しは、衛生面から見ても、健康面から見ても
大いに「問題あり!」なのです。
いつでも、好きなだけ食べさせてあげたいという想いをお持ちなら、都度、器を洗い、一度に食べきれる量を準備してあげるのが、
安心です。
猫さん自身も、ちょっとしめったフードより、カリカリ乾燥しているフードのほうが、
おいしいと感じてくれるのではないでしょうか。
ちょっと面倒で、ちょっと手間が増えるかもしれませんが、猫さんの健康度合いは、のちのち違ってくるかもしれません。
猫さんが、 おいしく ごはんを食べてくれますように。
■福猫本舗
猫さんの食と快適暮らしのアドバイザー
ペット食育協会・ペット食育上級指導士 鈴木美由起
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