Vol.91

愛猫さん、ペットフード好きですか？

ペット食育協会の上級指導士として開催している「ペット食育講座」を受講してくださる理由として、
「人の食べ物には興味を示すのに、ペットフードを食べたがらずに困っている」というものがあります。

このようなお話をうかがうと、「グルメな犬さんなんだな」「おいしい物を知っている猫さんなんだな」と思います。

加工食品ではなく、自然の食べ物が好き、ということですものね。

よっ！拍手拍手！
すごい犬さんだ、すごい猫さんだ！
と感心している私とは違い、

受講者様の口から出る言葉は、「犬・猫に、人の食べ物は危険だと聞いた」とか「ペットフードでないと栄養バランスが崩れるのではないか」というご不安の声。

手作りごはんをはじめる前は、ペットフードでなければならない、と信じていた私。
そのお気持ち、よくわかります。

ネット上には「食べさせてはいけない」という食材が出てきたり、「ペットフードは総合栄養食」と強調されていたりして、犬・猫にとっては、ペットフード以外のもの、人の食べ物は危険！となるのも、仕方ありませんよね。

しかし、ですね。
ここでちょっと考えていただきたいのです。

日本で、ペットフードの販売がはじまったのが1960年。

ペットフードが販売される前、あるいは、ペットフードが現在ほど普及していなかった頃、猫さん、犬さんは、いわゆる「ねこまんま」を食べていました。

「ねこまんま」時代の猫さん、犬さんは、食事の栄養バランスが崩れて病気になっていたでしょうか。

いいえ。
決してそんなことはありませんよね。

庭先で元気に過ごしてくれていて、その庭先には、内側にごはん粒がくっついたお鍋などが転がっていたものです。

時に、お鍋の内側にお魚の骨がくっついていることもあり、「あ。ジョンくん、今日はごちそうだったね」なんて、遊びに行った隣の家の犬さんに話しかけたりしていた記憶がなつかしく思い出されます。

ペットフードが普及する前の犬さん、猫さんが元気だったことからもわかる通り、彼らが、手作りごはんによって栄養バランスを崩して病気になる、ということは、よほどの偏食がない限り、そうそう起こり得ないことです。

ペットフードを食べたがらないなら、手作りごはんをあげる、という選択肢を増やしていただきたいと思っています。

加工食品ではない、材料選びから自分でできる手作りごはんは添加物、着色料なし。何を使っているかがわかる、安心で安全なごはんです。

「ペットフードを食べたがらない」と悩み続けるより、手作りごはんという選択肢を加えてみませんか？きっと、猫さん、犬さんが喜んでくれると思います。

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ペット食育協会・ペット食育上級指導士鈴木美由起

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