VOL.17 うめちゃん、パチャくん、ありがとう/2003年11月23日・日曜日(出会いから28日)




相棒猫日記
実家で暮らすパチャとの対面を終えて帰宅。
玄関に入り、キャリーバッグの扉を開けると、うめちゃんはそろそろと顔を出し、安心したように、ゆっくりと出てきた。
馴染みのあるところだということを確認するかのように、クンクンしながら歩きまわっている。

「うめちゃん、帰ってきたよ。いろいろ、いっぱい頑張ったね。ありがとね」
うめちゃんが私の足に体を擦り寄せてくる。
私はその小さな体を、心を込めて丁寧に撫でる。
頭、背中、おしり…、体中全部をだ。
鼻の上のあたりや、首から胸にかけてのやわらかい部分を撫でると、うめちゃんはとても気持ちよさそうにゴロゴロしてくれる。
私も優しさに満たされて、とてもほっとするひととき。

うめちゃんにごはんをあげたあと、私はお風呂へ。
いつもは、私がお風呂を出るまで、扉の外で待っていてくれるか、私がお風呂に入っている間どこかで遊んでいたとしても、気配を察知して迎えに来てくれるうめちゃんだが、今日は姿が見えない。

そっと部屋をのぞいて見る。
寝ている。
気持ち良さそうに。
まるで「クークー」という寝息が聞こえてきそうな感じだ。

初めての場所に連れて行かれ、そこで初めての猫と対面して2日間を過ごしたのだから、疲れて当然だろう。
パチャもきっと今頃は、うめちゃんと同じように、ぐっすりと眠っているのかもしれない。
うめちゃんを迎えてくれたパチャにも、感謝だ。

パチャと会って、うめちゃんは楽しかっただろうか。自分以外の猫との交流をどう受け止めてくれたのだろう…。
「頑張ったね、うめちゃん」と声をかけて撫でると、小さな手で頭を抱えるようにして、コロンとお腹を見せる。
私は、そのやわらかいお腹をそ~っと、そ~っと、何度も何度も撫でる。
うめちゃんは満足げにゴロゴロ。
動物は、何故こんなにも人間の心を癒してくれるのだろう。
あたたかくて、やわらかい小さな体が、とてつもなく大きな優しさをくれる。

うめちゃんに会えて本当に良かった。
うめちゃん、私の所へ来てくれて、本当にありがとう。心から、ありがとう。




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